初めての投票:投票用紙の正しい書き方と、もし間違えてしまったら?
初めての選挙投票、いよいよ投票用紙を目の前にすると、「どう書けばいいのだろう」「もし間違えてしまったら無効になるのかな」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。政治や選挙の仕組みは難しく感じられることもありますが、投票用紙への記入自体は決して複雑なものではありません。
この記事では、初めて投票する方が安心して投票用紙に記入できるよう、基本的な書き方から、書き間違えてしまった場合の対処法までを具体的に解説いたします。
投票用紙には何を書くのでしょうか
投票する選挙の種類によって、投票用紙に記載する内容は異なります。代表的な例をいくつかご紹介します。
- 衆議院議員総選挙(小選挙区選出)
- あなたが投票したい候補者の氏名を記入します。
- 衆議院議員総選挙(比例代表選出)
- あなたが投票したい政党等(名簿届出政党等)の名称を記入します。
- 参議院議員通常選挙(選挙区選出)
- あなたが投票したい候補者の氏名を記入します。
- 参議院議員通常選挙(比例代表選出)
- あなたが投票したい政党等の名称、またはその政党等の候補者の氏名のどちらかを記入します。
- 地方選挙(都道府県知事選挙、市区町村長選挙など)
- あなたが投票したい候補者の氏名を記入します。
- 地方選挙(都道府県議会議員選挙、市区町村議会議員選挙など)
- あなたが投票したい候補者の氏名を記入します。
- 最高裁判所裁判官国民審査
- やめさせたいと思う裁判官の氏名の上に「×」印を記入します。やめさせたい裁判官がいない場合は、何も書かずに提出します。
投票用紙には、鉛筆が用意されていますので、その鉛筆を使用して記入してください。その他の筆記用具は原則として使用しません。
正しい書き方のポイントと注意点
投票用紙に正しく記入するために、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
- 候補者名や政党名の正式名称を確認する: 投票しようと思っている候補者や政党の氏名・名称は、選挙管理委員会が作成する選挙公報や、投票所の入口付近に掲示されている候補者一覧などで正確に確認するようにしましょう。略称や通称でも有効と認められる場合もありますが、正式名称で書くことが最も確実です。
- 指定された記入欄に書く: 投票用紙に設けられた記入欄の中に収まるように記載します。欄外に書いたり、候補者名や政党名以外の文字(例えば、応援メッセージなど)を書き加えたりすると、無効票となる可能性があります。
- 判別できる文字で書く: 誰が書いたか分からないような、判別できない文字(判読不能な文字)で書かれた投票は無効となります。丁寧に、読みやすい文字で記入することを心がけてください。
【用語解説】
- 選挙公報(せんきょこうほう): 候補者の氏名や経歴、政見(政治上の意見)などが掲載された公的な文書です。選挙の前に各世帯に配布されたり、選挙管理委員会のウェブサイトに掲載されたりします。
- 無効票(むこうひょう): 選挙のルールに従っていないなど、法的に有効な投票として数えられない票のことです。
もし投票用紙を書き間違えてしまったら?
初めての投票で緊張したり、うっかり間違えて書いてしまったりすることもあるかもしれません。その場合でも慌てる必要はありません。
投票用紙を書き損じてしまった場合は、自分で修正テープを使ったり、二重線を引いて訂正したりせず、その場で投票所の係員に申し出てください。
係員に書き損じたことを伝えると、新しい投票用紙と交換してもらえます。 新しい用紙を受け取ったら、落ち着いて改めて記入しましょう。
間違えた投票用紙をそのまま放置したり、自分で何とかしようとしたりすると、適切な対応が取れない場合があります。必ずその場で係員に声をかけるようにしてください。係員は、投票に関する手続きをサポートするために配置されていますので、遠慮なく質問したり助けを求めたりして大丈夫です。
安心して投票するために
初めて投票に行く際は、投票用紙の書き方以外にも、様々な疑問や不安があるかもしれません。しかし、投票所で分からないことがあれば、いつでも係員に質問することができます。彼らはあなたの投票をサポートするためにそこにいます。
この記事でご紹介した投票用紙の書き方や注意点、書き間違えた場合の対処法を知っておけば、投票所に到着してから落ち着いて行動できるはずです。
投票は、私たちが社会に参加し、未来を選ぶための大切な機会です。自信を持って投票に臨んでください。
投票に行く前に、候補者や政党についてもう一度確認したい場合は、選挙公報やインターネット上の特設サイトなど、様々な情報源があります。そうした情報を参考にしながら、あなたの考えに近い候補者や政党を選んでみてください。