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初めて知る『政治家』の種類と役割 ~国会議員、地方議員、大臣って何をする人?~

Tags: 政治家, 国会議員, 地方議員, 大臣, 政治の仕組み

はじめに:政治家の種類を知るということ

政治や選挙に関するニュースを見聞きする際、「政治家」という言葉はよく使われます。しかし、「政治家」と一口に言っても、様々な場所で、様々な役割を持って活動している人がいます。国会で話している人もいれば、皆さんが住む街の話題に関わっている人もいます。

これらの政治家がそれぞれどのような立場にいて、何をしているのかを知ることは、政治の仕組みを理解する上でとても役に立ちます。この記事では、政治に初めて触れる方が知っておきたい、政治家の主な種類とそれぞれの役割について、分かりやすく解説いたします。

「政治家」とは?その広がり

一般的に「政治家」と呼ばれる人々は、国民や住民の代表として、国の政治や地域の政治に関わる人々のことを指します。彼らは選挙によって選ばれ、議会で話し合ったり、政策を実行したり、様々な活動を通じて私たちの社会に関わっています。

政治家には、大きく分けて「国会議員」と「地方議員」がいます。さらに、政策を実行する政府の中心的な役割を担う「大臣」も政治家の一種と言えます。

国の政治を担う「国会議員」

国会議員は、国の最高機関である国会で活動する政治家です。国会は、法律を作ったり、国の予算を決めたり、内閣の活動をチェックしたりする重要な役割を持っています。国会議員には、衆議院議員(しゅうぎいんぎいん)参議院議員(さんぎいんぎいん)の2種類がいます。

国会議員は、国会での話し合い(審議)や採決(さいけつ:議案の賛否を決めること)を通じて、国の法律や政策を決定する中心的な役割を担っています。

身近な地域の政治を担う「地方議員」

地方議員は、皆さんが住んでいる都道府県や市町村の政治に関わる政治家です。彼らは、都道府県議会議員(とどうふけんぎかいぎいん)市町村議会議員(しちょうそんぎかいぎいん)に分かれます。

地方議員は、皆さんの日々の生活に直接関わる様々なサービスやまちづくりについて、住民の代表として議論し、意思決定を行います。

政策を実行する「大臣」

大臣は、国の政治を行う内閣(ないかく)の一員として、特定の分野の政策を実行する責任者です。例えば、外務大臣は外交、厚生労働大臣は医療や福祉、文部科学大臣は教育や科学技術といったように、それぞれの担当分野があります。

大臣は、国会議員の中から内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)によって任命されることが一般的です。大臣は、担当する省庁(しょうちょう:国の行政機関)を指揮し、国会で政府の方針を説明したり、法律案の提案なども行います。

内閣は、法律に基づいて具体的な政策を実行する役割を担っており、大臣はその執行の最前線に立つ政治家と言えます。

首長(知事・市町村長)との関係

政治家ではありませんが、地方政治に関わる重要な立場に首長(しゅちょう)がいます。都道府県の知事や市町村の長(市長、町長、村長など)のことです。首長は、地方議会とは別に、住民の選挙によって直接選ばれます。

首長は、その地方公共団体の行政(ぎょうせい:法律に基づいて具体的な政策を実行すること)のトップとして、政策を立案し、議会で決められた予算や条例に基づいて仕事を進めます。地方議会(地方議員)が話し合ってルールや予算を決め、首長とその組織(役所)がそれを実行するという関係にあります。

まとめ:政治家の種類を知ることの意義

この記事では、政治家には国会議員、地方議員、そして大臣といった種類があり、それぞれ国の政治や地方の政治において異なる、しかし重要な役割を担っていることを解説しました。

ニュースで特定の政治家の名前を聞いたとき、その方が「国会議員」なのか、「地方議員」なのか、「大臣」なのかを知っているだけで、その発言や活動がどのような意味を持つのか、少しずつ理解できるようになるはずです。

誰がどこで、どのような役割を果たしているのかを知ることは、政治を「遠い世界の話」ではなく、私たちの社会に深く関わる身近なものとして捉え直す第一歩となります。政治に関心を持つこと、そして選挙で投票することへの理解を深めるためにも、ぜひ参考にしていただければ幸いです。さらに詳しく個々の政治家や政党の活動を知りたい場合は、信頼できる情報源を確認することが推奨されます。